御意見等在れば、お願い致します。

2014年03月08日

Stratocasterを考える。

今回も趣旨を少し変えて考察してみましょう。
(思い付く度に加筆していこうと思います。)

今はメインで一番使うギターですが、初めてエレキを買う時には全く選択肢に入る事のないギターでした。

何しろ、メインパーツがプラスチックでネックがネジ留め、デザインは当時としてはやたらと派手に見えたものです。
それでも楽器か? 

そう思えたもんです。
それに比べて、バイオリン仕上げのトップの削り出しも深いタイプのレスポールの方がしっかりしているし、多少なりとも楽器に近いモノのように見えていました。

しかし、エレキの開発の理由と現在の使われ方のギャップと同じで、初心者で理詰めで入って行く者には、使ってみるまで判らないものであったと、云えます。

DSC_0908
でも、写真のビルローレンスはピックアップの個性があまりにも強いのでボディ材を多少替えても、判らないかもしれませんね。
大音量用のピックアップなのでしょうか、ボリュームが抑え気味だと鼻に詰まった様なサウンドですが、めちゃくちゃデカくすると抜けてきます。
チョットこのギターは特殊かもしれません。


 


構造と木材

DSC_1264


簡単に云えば、ストラトはプラスチックTOPのセミアコです。

昔シェクター等で流行った、ブラスのピックガード等にすると全く別のギターになってしまいます。
やたらと芯のある、伸びはあるけどアタックに膨らみの無いサウンドです。

古い1プライのストラトが鳴りがイイと云うのは、単に古いと云う事では無く、振動し易い薄めのピックガードの油分が抜けて、更に振動し易くなっている事も影響が大きいと思えます。

木の影響はもちろん在りますが、世間が気にする程の大きな要素とは思えません。
しかし、影響が少ないと云っても、その影響の為にサウンドは変わりますので、仕方なく気にせざるを得ない部分です。

コーラに少しでも塩を入れたら、ホンの少しの差と云いながらも、変な味だと思うのに似ています。
しかし、その為に掛けるコストパフォーマンスとしては悪すぎるくらいの費用が、そこに掛けなければ変化は現れてこないのも現状ですね。

コーラに塩みたいな、安いモノではありません。

しかし、ある程度以上アンプでドライブさせて歪ませたりすれば、もうその違いもクソもありません。
更にドライブさせれば、シングルコイルかハムかの違いも判らない状態にまでなってしまいます。
まあ、それはそれとして、そうならない使い方をするだけなんですが。

結構前から、ストラトシェイプのホロー構造のギターを見かけますが、どの程度の意味があるのか、今のところわかりません。
もともとホロー構造ですから。
ストラトのトップがプラスチックだとしても、プラスチックだと判るような音が出る訳じゃないですからね。

もともと、レオフェンダーはギターの材料として、加工し易く安く簡単に手に入る木材を探してアッシュとアルダーを選択しました。
彼にとっては、材質による音質は当初は全く気にしてもいなかったんですね。
更に、始めから2ピースは当たり前、3ピースで板を貼り合わせて使うのも、一切気にしていません。
センター合わせにすらしていません。
作り手は、コストパフォーマンスを一番気にしていたようです。

初期ものだから価値が在ると云う考えには反対はしませんが、古ければ音も良いと云う事に関しては???ですね。
アコースティックな楽器ではありませんからね。

確かに、古いギターは反応が速くなったり、音の輪郭がハッキリして来るモノも中には在りますが、始めからイイ音のギターしか、古くなってもイイ音はしませんよ。

当時の幻想を求めて、アッシュの軽めのモノを高値で販売したり、喜んで購入されるケースもある様ですが、今はそれよりも、当時では使えなかった新しい木材の中で、現代の演奏に向いた材料を選択する事の方が大事な気がします。
安いギター御用達のバスウッドの中には、かなりまともなモノが在ります。
軟らかすぎないバスウッドは、軽くて鳴りが非常に良いですし、安い木材なので1ピースのボディでもたいした額にはなりません。
しばらくして、バスウッドが枯渇したら、安物と馬鹿にしていた連中も目の色を変えてバスウッドを探す日も来るかもしれませんね。
レオフェンダーも馬鹿にされてましたから。

自分の耳で判断が出来ない以上、答えは判らないと云う事を認識出来る事が重要だと思います。

これだ!と、思える音があればそれでイイとか云う井の中の蛙の様な解釈の割に、それをアピールしてくる愚かなモノも多いですが、同じ環境で多くの種類のギターを弾き比べていれば、昨日ベストだったモノが今日は違って聴こえたり、嫌いだったギターの中にも良い部分を見つける事も在ります。
スクワイヤーのストラトも、その1本で新品で購入した割には古いストラトにかなり近いサウンドを持っています。
リアは弱くて、伸びはイマイチですがMIXトーンは鈴鳴でフロントとミドルでならソロもやり易い印象です。
このレベルの音の出るギターをアッシュやアルダーで出来たギターから探すとなると2~30万は掛かりそうです。
スクワイヤーは4万くらいで新品で購入したものですが・・・

確かに安いギターには問題も在りますが、ボリュームの渋さやSWのタッチが悪ければ替えればいいし、ハウリングが起き易い部分だけ調整すれば、基本は使える様になってしまいます。
現在はコンピュータ制御のNCルーターで木材を切り出すので、安くても精度は問題ありません。
問題があるとすれば、ネックがほぼソフトメイプルな事ですかね。
安いギターでもトラ杢が出ているネックがあるでしょ、でも、余程ハードなゲージを使うかシーズニングをろくにしてないネックにでも当たらない限り、ネックが曲がったりする事も少ないです。
出来ればハードメイプルの柾目が正しいネックですが、それは少々お高いので、中古のギターから頂いて載せ替えるのがコストパフォーマンス的には一番良いでしょうね。
何しろ今までの間も曲がらなかったと云うネックなのですから、ハードメイプルの柾目で作られた中古のボロギターを探してネックだけ使うってのがお薦めですね。
ジョンベネットのテレキャスのネックは貼りメイプルなので使いませんが、かなり良いネックでしたし、購入費も格安だったのでメイプルネックが弾ける人だったら良い買い物だったのかもしれません。

個人的には、そのままのストラトが弾けないのでネックをスキャロップにする事とアームを軽く使えてチューニングが狂いづらい状態にしておかなければいけないので、どうしてもそこに費用や時間が掛かってしまいますし、完成系のギターを店で選ぶ事は100%無理なのはつらい所です。
手に入れて、手を入れて初めて使えるかどうかが判るので、これはかなり面倒な事です。
ギターの形をした部品を買ってるだけですからね。

3・11追記
トレモロユニット

ストラトには、トレモロユニットが付いていますが、部品代も工数も非常にコストが掛かっています。
凝った部品や材料費が掛かっていないものであれば、この部分に1/3以上掛かります。
でも、殆どのプレイヤーは使用しません。
ストラト好きだと云う人やストラト命とか云いながら使いません。

それってなんでしょう?

設計の段階ではサーフミュージック用にと云う事で設計されたので、製作者的には要所要所でコードでビヨヨーンって、使ってくれればイイのだ!
と云う事なのかもしれませんが、最初から音程の変化の幅がビグスビー等よりも幅広かったので、更に新しい演奏表現の為に使える様になっています。

初めてアームをぐちゃぐちゃに使った時の、その後のチューニングの狂いや調子の悪いストラトではチューニングを合わせようとペグを巻くとブリッジが上がって来て、いつまでもチューニングが合わなかったり、日本製のギターの場合は鋳物のブロックの為、ネジが切れてしまったり、アームをい使い続けている内にアームの根元が折れたり、悩む事だらけでした。

アームを使うのならフロイドローズかケーラーを使うしか無い、と云う状況が一時期起こりました。
ヴァンヘイレンがヒットした頃でしょうか?
楽器屋で弾いてみると、ネックの接合部が厚く弦がボディからかなり離れてセットされており、指板は広く平らに近く、ストラトの形をしたレスポールの様なギターばかり試奏させられ、これはストラトじゃないと思ったものです。
サウンド的にもフロイドを載せたギターはどれもこれも似た様な弦鳴りのするもので、これでスーパーディストーションなら、みんな同じ音です。
弾き比べる必要はありません。
やはりユニットがデカイので全体の比重として、ユニットが重すぎるんですね。 そこまでで音の循環が停まってしまうというか、そこで完結してしまう感じです。

しばらくは、シンクロを色々調整したり、ブロックやネジやバネを交換しながら、狂いづらい様に調整し続けたものの、弦が変わったり何かのはずみでまたズレ易くなったり、いつまで経っても終わらない調整が続きましたが、遂にフェンダーがアメリカンシリーズで2点支持のトレモロ付きのストラトを販売する事になります。

これは凄い! 店頭や買ったばかりの状態では結局、何の調整もされておらずアームが使えるかどうか判らないのですが、ちゃんと調整すれば、今までのトレモロが嘘の様に、滑らかでいて狂いが少なく、重過ぎないユニットが完成されていました。
コイツは凄いです。
レオフェンダーが売り払った後のフェンダーには期待は無かったのですが、アメリカンシリーズのトレモロとCyber-Ampは、やってくれましたよ。
2点支持では、トーカイやビルローレンスも作っていますが、ナイフエッジでは無いんですね。
これだと、チューニングは狂いづらくても効き幅は狭い、特にフローティングにセットする場合はダウンの量が足りないんです。

それに、フローティングにする場合、フローティングした分だけサドルを下げないと弦高が上がり過ぎます。
サドルを下げるとネック側からの張力が弱くなりますので、トレモロのバネも更に調整になり、弾き易い弦高とチューニングの狂いの少ないセッティングの一致する点が見つからないギターも在るので困ったものでした。
しかし、USAのこのユニットは然程大きな調整をしなくても、狂いづらくサウンドもストラトらしさがスポイルされておらず、驚く程使い易いモノになりました。
またこれもCyber-Amp同様に日本では然程受け入れられず(そりゃあ、ストラト命とか云う割にアーム使った事が無い様な人が多いんだからね)

お陰で、中古等ではかなり割安に手に入れる事が可能なのはありがたいんですがね。

しかし、チューニング狂いまくりのユニットを長い間使い続けて来たせいもあって、多少耳は良くなった様です。

ストラトをお持ちのプレイヤーは弦を張って旅に出るでは無く、弦を張って更にアームを差し込んで今までとは違うストラトの奥の深い別の次元を垣間見ては如何でしょうか、ハーモニックスの出るポジションの研究や弾き方の探求を手始めに独自のプレイ方法やコントロールに気を使い始めると他のギターと比べ、プレイの可能性や自由度の違いの大きさに驚かされることでしょう。

ストラト持っててアームを使わないなんて、ストラトの可能性の半分を捨てた様なもんですよ。
勿体無い。


ストラトのデザイン(3/19追記)

デザインと云っても大げさな事ではないですが、テレキャスターからストラトにデザインが変遷して行く流れで忘れられている事がある様に思います。

テレキャスから直ぐにストラトに変わった訳ではなく、間に1台中間のモノが入っています。
このおかげで、今のストラトのシェイプは出来上がったと云えます。

DSC_0973


DSC_2055

DSC_1071

見て頂ければ一目瞭然ですが、テレキャスターベースがその中間地点にあります。
テレキャスターベースなのにストラトシェイプってどういう事?
そう思っている歴史認識の甘い世代も多いこの頃ですが、テレキャスの形状のままベースを作る予定だったモノが、そのまま作るとネックが長くヘッドが下がってしまい演奏しづらいと云う事で、バランスを取る為にストラップを下げる側のカッタウェイの角の部分を伸ばしたんですね。

そのシェイプが、まあ非常に良かったと云う事で、次の新型のギターに当てはめてみると、ギターでもなかなかイイんじゃないかと云う事でこのシェイプになっていく訳です。
ギターですから、ベースの様にギリギリのバランスという訳ではありませんのでボデイが多少軽くなってもヘッドが下がる事はありませんので、肘が当たって弾きづらいとか、お腹が当たって弾きづらいと云う問題もテレキャス時代に重すぎると云う問題も、コンター加工で削り取る事によって、テレキャスより大きいのに軽いギターになって行く訳ですね。

後のファイヤーバードベース等を見たレオ達はどう思ったんでしょうねえ。
支えていないとヘッドが下がってきて弾きづらいったらありゃしないんですよね。

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これは、フェンダーでデザインを出しても却下されるという事ですね。

どうもギブソンは、作りがしっかりしたモノは在るのですが、根本的なデザインではエレキの場合、コンセプトがぼやけたモノが多くて気になります。
一番のヒットがレスポール氏のコンセプトギターですからねえ。
エレキのギブソンならではって、一体何なのでしょう?
確かに335とかは最高なんだけどねえ。









 

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コメント一覧

1. Posted by じゃもん   2014年03月22日 22:02
いやあ、深くて、説得力あるお話です。最近の知ったかぶった人たちとは違う経験によるもので、なるほどと思うことしきりです。
ギブソンの作りはよいとして、そのデザインには?という感想は以前からありました。やはりスタンダード、カスタムあたりですね。しかし、70年代に復活したダブルカッタウェイのデザインはかなり使えるギターでした。
一部の意見に、軽くて、薄く細いネックがいいとするのがありますが、どう思われますか。
2. Posted by SEAMAN   2014年03月23日 03:08
結果的にネックの鳴りを重要視する傾向と云うのが在るのは判りますが、自分はボディの影響を中心に考えています。
そうしないと、ポジションによって変る出音の認識が自分の様なレベルでは判断が曖昧になりすぎますので、それにスキャロップだけではなくネック本体も握り易くする為に大幅に削ります。
どんなに音が良くても弾けなければ意味無いですからね。
軽いのは、Les Paul Recordingの章にも書きましたが穴が開けられていなければイイですよね。
Wカッタウエイ版はPRSを訴えたりしていた事を思い出しますね。
いい技術者が居るのに経営はクソですよね、其の辺もあってギブソンを手放しで好きになれません。
3. Posted by じゃもん   2014年03月23日 18:05
ありがとうございます。

ご所有のギターの数々に、ギターに求めるものをしっかりと認識されていることがわかりました。
人の価値観は様々ですが、本質はひとつなのかもしれません。
4. Posted by SEAMAN   2014年03月24日 04:18
弾き方はアコギの場合にはアコギになるべく合わせます。
それ以外に、その楽器の長所を引き出す方法が無いからです。
ピックも弦高も弾くポジションやピッキングのスピードや強さ等です。
それでも合わせられないものは自分には向かないと諦めるしかありません。
しかし、エレキは弾き易いピックや弾き易いネック、弦高、部品類等も自分に合わせます。
それが出来るのが、良い処だと思っています。
5. Posted by じゃもん   2014年03月24日 20:25
ギターを自分に合わせる、
至言です。
そうありたいものです。とかくメーカーオリジナルという事にこだわり、カスタマイズを恐れている自分とは大違いで、お恥ずかしいかぎりです。

重ねてのご意見をありがとうございました。
6. Posted by SEAMAN   2014年03月25日 03:50
いいえ

初めに買ったSA-2000では、そんな思いは無かったのですが、やはりストラトを手にすると、ドライバーでバラバラにできちゃいますからね。
高校の帰り道に神保町にしょっちゅう寄れたので、環境が良かったのかもしれませんね。
7. Posted by BBS   2014年07月13日 21:26
はじめまして!
興味深く拝見させて頂きました。
>ストラトはプラスチックTOPのセミアコ
全く持って同感です。
セルロイドピックガードに交換して改めて実感しました。
いくら高価なボディー材にラッカー塗装を施した所で、グニャグニャの塩ビ製ピックガードを取り付けたら鳴る物も鳴りませんからね。



8. Posted by サンジアオ   2015年02月08日 18:35
4 ピックガードを交換しようとググっていたら、突き当たりました。大変興味深い話をありがとうございます。
LP派(gibson派w)なのですが、ジャンクのストラトが手に入ったのでいじっています。
なぜか・・・フロイトローズに改造されてます、ベタなのでEVH仕様にしたのでしょうか、タケウチだしw
ちなみにフェンダーは本家からのライセンス生産だったかな、忘れました。
>後のファイヤーバードベース等を見たレオ達はどう思ったんでしょうねえ。
ベースの方はサンダーバードですが、ファイアーバードは最初、今のデザインとは左右逆になってましたが、フェンダーのギターに酷似していたため、フェンダーがクレームだしてリバースデザインに・・・サンダーバードは69年に生産中止、70年代に再生産された時には今のデザインに・・・ノンリバースとか珍重されるるのはそのためです。
9. Posted by top rated quest bar flavors   2015年10月20日 03:22
4 Hello are using Wordpress for your blog platform?

I'm new to the blog world but I'm trying to get started and create my own. Do
you need any html coding knowledge to make your own blog?
Any help would be greatly appreciated!

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