2014年02月03日
Morris TF‐150
第36弾は Morris TF‐150 です。
モーリスはCM等のイメージや友人のギターを弾かせてもらった時に、これは違うなあと感じて一切このメーカーに興味を無くしていました。
店で試しに弾いてみた時はかなり驚きましたね。
とても澄んだ高音域とキラキラした倍音が錆びている弦から響いてきました。
しかし、弦高は高くテンションもキツクて、トラスロッドは効くだろうと思って購入したのですが、トラスロッドはもうパンパンで回りません。
そこで、殆ど初めてですが一応NETでモーリスギターを探して相談のメールを入れました。
この頃は既にハンドクラフトの製品しか作っておらず、一斉を風靡していた頃とは様子が違っている様でしたが、楽器を送ってくれれば見積もりを出すと云う事と、モーリスから送る際は他の商品と一緒に送るので送料はいらないと云う事で送りました。
程なく、思っていたよりもかなり安い見積が届き修理を依頼し完成しました。
弦高は下げたかったのですが、モーリス社の規定で1,5mm(12F)と決まっているので、それ以降はユーザーにお任せとの事でした。
メーカー修理で蘇ったTF‐150は低音は、ボディのサイズでカバーして高音域に振ったバランスのギターでコードの響きに艶が在ります。
購入後10年以上経った今は、更に高音域に磨きが掛かった印象で抜けの良い音と弾き易い楽器になってきました。
メーカーの印象を大きく変える事になった1台です。
モーリスはCM等のイメージや友人のギターを弾かせてもらった時に、これは違うなあと感じて一切このメーカーに興味を無くしていました。
店で試しに弾いてみた時はかなり驚きましたね。
とても澄んだ高音域とキラキラした倍音が錆びている弦から響いてきました。
しかし、弦高は高くテンションもキツクて、トラスロッドは効くだろうと思って購入したのですが、トラスロッドはもうパンパンで回りません。
そこで、殆ど初めてですが一応NETでモーリスギターを探して相談のメールを入れました。
この頃は既にハンドクラフトの製品しか作っておらず、一斉を風靡していた頃とは様子が違っている様でしたが、楽器を送ってくれれば見積もりを出すと云う事と、モーリスから送る際は他の商品と一緒に送るので送料はいらないと云う事で送りました。
程なく、思っていたよりもかなり安い見積が届き修理を依頼し完成しました。
弦高は下げたかったのですが、モーリス社の規定で1,5mm(12F)と決まっているので、それ以降はユーザーにお任せとの事でした。
メーカー修理で蘇ったTF‐150は低音は、ボディのサイズでカバーして高音域に振ったバランスのギターでコードの響きに艶が在ります。
購入後10年以上経った今は、更に高音域に磨きが掛かった印象で抜けの良い音と弾き易い楽器になってきました。
メーカーの印象を大きく変える事になった1台です。
調整を終えたこのTF‐150はとにかく弾き易く、テンションも柔らかくてYAMAKI 180に並ぶ位の弾き易さになって戻ってきました。
さすが、メーカーの修理と調整は素晴らしい。
ギターの場合、なんでも相談されると店に修理を出せばいいと、いい加減に答える人たちが後を絶ちませんが、下手な店に修理を依頼すれば、下請けの業者に出されて、ほかの箇所がダメになって帰ってきたり、正しい修理の方法を経ずに治したと思い込んでいる業者も多いのが事実です。
国内生産の製品の場合は何も考える事なくメーカーに相談するのが吉だと思いますよ。
サイド、バックはハカランダ
きっと合板でしょうが、情報は少なく未確定です。
バックはD‐35の様に3ピースですが、センターはメイプルらしき板がはめ込まれています。
モーリスは3ピースのセンターにチェスナット(栗の樹)を使用する事が多いのですが、これは見た目にチェスナットでは無い様ですね。
唯一見られるカタログにはバックが3ピースである事も記載されておらず、仕様もTF‐60と全く同じと云う、倍以上の価格差の割には意味が不明です。
良く見ると判るのですが、ネックのヒールは接合されています。
80年代で15万するギターでネックが1本で出来ていないというのはどう云った事なのでしょうか?
だいたいこう云った加工は最近では多く見られてきましたが、当時は廉価版の10万以内の楽器には有るものでしたが15万の楽器でこれは初めてです。
サイドは光りすぎて良く見えませんね。
ヘッドはローズの突き板に縦ロゴ
裏はペグ、何故かカバーが1個外れてしまいました。
何と云っても、マーチンの様なダイヤモンドボリュートが在ります。
ダイヤモンドボリュートが在るのにネックが1本で無いってのは、ちょっとおかしな話です。
ブリッジは何の変哲もない、オクターブ調整無しの牛骨
ナットは調整されており、巻弦はある程度浮き上がった状態になっています。この弦は調整時よりも細めのゲージなので多少潜りこんでいますが、やはりメーカーの調整でもナットはこう云った塩梅に仕上げると云うのが判る良い見本です。
通常の生産時にはナットの調整はほとんど行っていませんので、ナットが気になる方は、開放弦と1Fにカポを付けて弾いた時の開放弦の印象を注意深く観察してみてください、違いが大きい様であればナットの調整する事で平均化に近付ける事が可能だと思います。
それでは今回は特別に内部を公開します。
ブリッジより後方向き ブレイシングはスキャロップ加工はしていません。
サイドには割れ止めは無い様です。
ネックブロック側です。
距離が近いためフラッシュが強すぎます。
サウンドホールに入るサイズなので、フラッシュの強さを調整できるカメラがなさそうで困りますね。
こうして見ると、モーリスのネックブロックはかなり大きいです。
YAMAKIの様な三角ブロックの方が個人的には良さそうに思えます。
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コメント一覧
1. Posted by 山の手住人 2014年02月03日 18:29
こんばんは。
モーリスのアコギ、懐かしいです。表面版の色が妙に焼けた感じで渋いです。
さて、質問があるのですが、このモーリスギターを拝見していて思ったのですが、こういうフォローボデーの楽器というのは、ソリッドギターと違って、年数の変化による音の変化は確かにあるとお考えでしょうか。また、あるとすれば、どういうわけなのか、ご存知のことがあればご教示ください。
モーリスのアコギ、懐かしいです。表面版の色が妙に焼けた感じで渋いです。
さて、質問があるのですが、このモーリスギターを拝見していて思ったのですが、こういうフォローボデーの楽器というのは、ソリッドギターと違って、年数の変化による音の変化は確かにあるとお考えでしょうか。また、あるとすれば、どういうわけなのか、ご存知のことがあればご教示ください。
2. Posted by SEAMAN 2014年02月05日 05:01
アコースティックは間違いなく、音の変化が在ります。
理由は少し長くなりますので、このページか、新たな項目に記載したいと思います。
と、いうより制作後30年~50年で、本当の意味での完成形になるので、新品の楽器は出来立てでやっとスタート位置に立ったところであると思います。
理由は少し長くなりますので、このページか、新たな項目に記載したいと思います。
と、いうより制作後30年~50年で、本当の意味での完成形になるので、新品の楽器は出来立てでやっとスタート位置に立ったところであると思います。