2014年01月20日
S.Yairi YD-42
第33弾は S.Yairi YD-42 です。
現在でも手に入るギターは今回が初めてですね。
このギターもFender SAC-07 と並んでコストパフォーマンスが優れたギターでオール単板でこの価格は破格だと思います。
木材そのものの強度や質に関しては、最高の品質というわけにはいかないのでしょうけれど、自分の持っている他のドレッドノートと比較して少し重い様です。
このギターに興味を持った時に(京町家のギターショップ ライトニンでNardan No,100)ナルダンを買った時の様に気になる店で購入したいと思い、愛知県江南市のスタジオMの水野さんにメールで在庫の確認をさせてもらった様に記憶しています。
既にファーストロットは終了していたのかなあ?
次のロットか、どこかの在庫は忘れましたが、注文して手に入れたと思います。
スタジオMでは、YD-42をカスタムしてD-45の装飾に仕上げるカスタムモデルを作ったり、ちゃんと調整をして販売してくれると云う事が興味としてありましたし新岡 大氏のカスタムも手掛けていたので、珍しく新品を手に入れるにあたって、それも楽しみでした。
購入時からも、かなり鳴ると云う印象がありましたし、高音成分も持っていると思いましたが、低音はドレッドの割には抑え目の印象が在ります。
現在では高音域の倍音成分が増えてコード弾きではキラキラした響きも兼ね備える状態に変わってきています。
ローズのギターは多少、弦が古くなっていても高音が伸びるので弦交換を怠りがちになります。
それと、ナットの調整をして頂いているせいかテンションが軽く感じられてメロディも弾き易くて、疲れないネックです。
中国製だからと考える人もたくさん居ると思いますが、問題はその中国の工場を誰が管理してクオリティを保っているかと云う事が重要だと思います。
スタジオMでカスタムを作れるという事は、この工場とのやり取りや調整がちゃんとできる担当者が工場に居るという事です。
日本人で中国の工場管理を行っている人間たちは、中国の考え方と日本企業の間に板挟みになりながら、どんな商品でもクオリティの維持に全力を尽くして居るのですよ。
同じ工場で生産したとしても、誰が管理しているかによってクオリティがまったく違うなんてことはザラなんです。
材料はそこそこですが、しっかり作られていると思いますよ。
まあ、すべてのロットがそうであるかは私には判りませんが・・・
きっとこのギターは育つと思います。
長く使う為には制作のクオリティが大事です。
その事まで含めて考えたら、このギターはUS製の様な雑な部分もありませんので、化けるかもしれません。
材料の強度を補う為に板が少し厚いのか、少し重いのが気になりますが、日本で販売する為には日本の湿度を考えた強度の設定が昔から考えられてきていましたから、その辺のことなのかもしれませんね。
ほったらかしてもトップが膨らんだりしていませんし・・・マーチンは放っておけばトップが膨らんできますからね。
多少時間が掛かるかもしれませんが、もっと鳴る様になっていくでしょうね。
トップにはゴージャスなインレイがネックサイドまで入り、ちょっと派手です。
それにしても、このアバロンは綺麗なアバロンですねえ、マーチンやモーリスの高級機に使っているモノより全然綺麗!
木材はともかくアバロンの質は最高です。
ネックとブリッジにはスノーフレイクスの飾りインレイが入ります。
オクターブ調整をしたブリッジサドル
内部のラベルにはモデル名のみがスタンプされています。
ネックブロックにシリアルNOが打たれています。
サイドには割れ止めのローズが貼られています。
サイドはローズウッド
バックもローズウッドです。
フラットトップの楽器は写り込みが在るので困ります。
ヘッドにはインレイとロゴがローズウッドの突き板にアバロンで入ります。
ここが一番大事なのですが、ナットがちゃんと調整されています。
巻き弦が半分ほどナットから出ているのがわかりますね。
ネットで画像を見ると殆どのYD-42のナットは巻き弦がナットに沈み込んでいますね。
それでは開放弦の響きが活かされません。
やはり、スタジオMで購入した事が良かったのだと思いますね。
良い楽器店を知ることは重要です。
ネックはヒール部分で接合されています。
さすがにここは1本ではありません。
コメント一覧
きれいな優等生美人と言った感じですね^^
友人も同じものを持っており、叩くように弾いて育てたというとおり乾いた感じの音で私のとは違う鳴りです。
同じく私も手放せないです。
クレームは製造会社にして下さい の一点張り
結局 真っさらのまま、状態を全てお知らせした上で ネットで一万円で処分しました。昔のS yairi の面影は微塵も感じない商品と会社になったなあ と落胆いたしました。ざんねんでした。
それは、残念でしたね。
確かにこれは過去のSYAIRI とは違いブランド名だけを使用して、違う人達が海外で生産したモノなので、昔のモノとは全く違います。
私の楽器はこの写真を撮ってからだいぶ経ちますが大きな変化は在りませんし歪みや捻れ等も在りません。
低音は然程強くは在りませんが、バランスと弾き易さは評価できると思います。
こうした楽器は注文数によってロットが替わり、その都度工場と契約し注文数だけ作られます。
ロットによって差が出る可能性も在りますし、作業者によって差が出る場合も有りますが、工場出荷時は全品検査なのでサイドの波うちやバインディングの不良は工場の出荷時に起きていたとは考えづらいですね。
貴方の思うバランスやドレッドノートに求めるサウンドが判りかねるので、何とも云えませんが、次は試奏出来るモノを選ぶべきでしょうね。