2013年12月26日
G&L S-500 Tribute
第24弾は G&L S-500 Tribute です。
レオフェンダー最後の会社のギターと云う事で、正当なストラトの進化系はどう云う方向性だったのかと云う想いがよぎって手に入れてみました。
なんとなくデカイ感じは、アメスタを見た時と同じ様な印象があります。
そして少しネックが太いかなあ、指板もフラットに近いRが少ないタイプです。
G&L S-500には。USA製と日本製とインドネシア製があって、部材などに違いが在りますが、ピックアップ等はUSと同じものなので試すのには丁度いいインドネシア製の製品を手に入れました。
確かにストラトの足りない部分を補って余りある内容のギターで、ある意味これがストラトの完成形のひとつなのかもしれませんが、困った事に見た目がほとんど同じなのに、なんだかとっても弾きづらいんですね。
もとからRが強いネックやスキャロップしか弾けないのでしょうが無いんですが、取り回しもなんだか重たい様な気がするし、困ったものです。
ネックを交換しちゃおうかなあ。
まずは、トレモロのシステムを詳しく調べてみて、アップダウンのストロークが取れそうかどうかが先ですね。
音は全体的に高音が倍音も含んだキラッとした感じのサウンドでしかも、サスティンもパワーもあるので、きっと使い勝手がいいギターなんだと思います。
まあ、今のところ自分には弾ける感じが全くしないのが問題ですが・・・
確認の為に昨日弾いてみましたが、アメスタよりも音がぶっといですねえ、MIXも出せてローカットが効くのでかなりのクリーントーンも同じセッティングで可能です。でも、枯れたというか軽い感じの古めのストラト等の音とは違いますけど、ある意味実践的なギターなのではなかろうかと思いますが、何かちょっと気に入らないんですよね。
ネックは自分の手には最悪と云う事は除いてですけど、でも、アンサンブルの中に入っていろんなモノを調節出来ない様な環境の中でも、自分の音を埋もれさせずにコントロール出来るギターではあると思います。
手がデカくてフラットな指板がOKな人にはいいのかもしれないですね。
やっぱりネック交換しちゃおうかなあ、でもアームのストロークが少ないんだったなあ。
ナチュラルのギターは木目が見えるので基本的に好きです。
木目的には軽そうなボディっぽいのですが、実際には結構重さです。
バスウッドでは無いみたいですね。
木目の印象ではスワンプアッシュの様ですが、軽いアッシュって筈なんですが、軽くないなあ。初期のフェンダーのボディ材としてこの種のものが多く使われて様です。S-500の特徴はこのピックアップとトレモロ、コントロール系に在るのですが、まずピックアップはポールピースの磁力を強める事で巻線の量をを減らしてもノイズが出ずらいと云う方法を取っており、磁力を稼ぐ為にポールピースの下にもバーマグネットを入れています。
コレは素晴らしいアイディアです。
現行の他のメーカーやピックアップ専門メーカーも、巻線にばかり力を入れたり、ハムキャンセル的なピックアップは在りますが、磁力を上げるという事には着目していませんでした。
各ポールピースも2重構造になっており、パイプの中にパイプが入っている様な形状になっています。
レンチを入れて廻す事によって、ポールピースの高さを変える事が出来る様になっています。
マグネチックフィールドデザインピックアップと云う名前です。
音色はパワーが少し在るシングルコイルと云う感じで、かなり高音域の伸びが在る様に思います。
コントロール系は5ポジションSWにプラスして真ん中のボリュームを引っ張り上げると、リアピックアップがプラスされる様になっています。
通常のストラトでは出来ない、フロント+リアのMIXや、全部のピックアップをONにする事ができます。
とは云うものの、昔のJEFFBECKモデルやストラトの配線改造等で幾らでもやれた事でも在りますし、レオフェンダーもおまけ的に考えて居たのだと思います。
単なるSW1個で騒いでる方も居る様ですが、100円でSW買ってくれば20分でどのストラトにも出来る事ですので、却ってびっくりしますよ。
30年くらい前にはそう云うSW付ける事は結構普通でしたからね。
問題はこのノブが通常のトーンコントロールでは無くハイカットとロウカットになっているのです。
ですから、単にハイを落としていくだけのトーンコントロールよりも調整の範囲が広がります。
慣れてないので、使いづらいですけど。
個人的にはアメスタで使っているTBXコントロールの方が素直に使い易い印象です。
画像に小さいプッシュSWがありますが、これは全OFFSWです。
押すと出力されなくなります。
余り意味は無いです。通常の製品には付いていないものです。
SWのON、OFFの連打で何かしようとするのならトグルタイプのSWの方が高速で長時間安定して使えますから、プッシュSWの選択はいまいちですね。高橋名人が使っていたギターだったら、コレが正解なんですけどね。
このアームが曲者で、2点支持のタイプなのに弦の張力でブリッジが上がりづらい様になっているように思います。
まだこれからも調査は続けますが、バランスの取れた位置に収まる感じなのです。 これがホントなら結構凄い事ですが。
実際にはフェルナンデスがダウン時とアップ時では支点が替わるブリッジを作っていました。
その場合は、アップとダウンの支点の両方に付いている時にバランスが取れた状態になる様に作られていました。DETとか云うもので「ダブルエッジトレモロの略なのかなあ?」
そんな印象を持つアームで、動きが非常にナチュラルで、初期のストラトでは考えられないレベルです。
何とこのブリッジを固定するスタッドには真鍮のぶっといものが埋め込まれており、サスティンを稼ぐ事や安定性に貢献している様です。
問題はストロークが無いんですね。
ダウンはまあまあ稼げますが、通常ではアームがボディに当たるので、この角度は実際にはできません。
アップはすぐにボディにブリッジが当たってしまうので、少ししか上げられません。
この状態では、ストラト本来の設計のサーフミュージック専用になってしまいます。
せっかく強度のあるアルミで成形したアームなのにこの角度では意味がありません。
加工してストラトのアームの様な角度に曲げる必要がありますね。
しかし、アップに関してはブリッジを下げて、ブロック全体をダウン気味に調整できれば多少稼げるのですが、DETの様に2点スタッドに当たる様になっていたら、その調整はできません。
ボディをザクってスロロークを稼ぐしかないですね。
面倒くさいからやらないけど。
横から見たらストラトです。当然ですが・・・
バックはこんな感じ、スプリングカバーがピックガードと違うデザインなのはカッチョ悪いですねえ。
いつもなら外すのですが、まだ調整前なので・・・
ヘッドのデザインはこんな感じ、メーカーロゴと製品名
左がG&L、右がアメスタです。
サイズはG&Lの方がデカいです。
ペグの間隔と弦の張っている角度が違いますよね。
ここ重要です。
フェンダーとの意匠の関連でヘッドデザインに触れる人は多いですが、そんな事はどうでもいいレベルの話です。
なぜコレだけの段差をつけたのか?
ストラトでほぼ完成していると思われているネックに対するレオフェンダーとジョージフラートンの最後の答えなのでしょうか?
見た目で判るのが指板の厚みと、トラスロッドの挿入角度に何か秘密がありそうです。
答えは判りませんよ。
最低でも分解してみない事には・・・・
どこにもG&Lのネックについて書かれてないんですよね。
大体がUS製と日本製のどっちがイイとか、根拠もなくくだらない内容ばかり・・・残念ですね。 レオフェンダーが作ったという事に触れるものもありますが単にそれだけです、今までのものとの変更箇所となぜ変更するべきだったのかの理由こそが重要な問題の筈で、制作された個体の問題以前に設計の意図を知りたいところです。
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コメント一覧
具体的に比較し、相違点として大きく取り上げたのはヘッドの部分で、比較の対象写真にあるアメスタは手近に有ったのでそれと比べただけですが、比較の意図はペグの間隔とヘッドの大きさの違い及びヘッドからフレットボードの段差に関してです。
そこが何故G&Lの場合大きく変更されたのか?
そこがポイントです。
フェンダーはその部分を大きく変更していませんから、比較対象はフェンダー製のストラトであれば何の問題も無いですし、根本的にG&L S-500 Tributeに関する個人的な所見ですので、 しう 様の意図が理解出来かねます。
レオフェンダーが作ったストラトがどう変わって来たのか?
と云うテーマであったとしても、ちょっとピンとは来ないですね。
スミマセン
アメリカンヴィンテージのヘッドは、アメスタとペグやテンショナー以外の設計に関する違いでも有るのでしょうか?