2013年12月17日
Roland Guitar SynthesizerController GS-500
第19弾は Roland Guitar SynthesizerController GS-500 です。
名前は長いですが、正確に云えばコレはギターではありません。
シンセサイザーをコントロールする為のコントローラーです。
単体では動作できず、本体のシンセサイザーGR-500に接続する事で初めて音を出す事が可能になります。
世界初のギターシンセサイザーと呼ばれるもののギターコントローラーですかね。
見た目がとにかくカッコイイでしょ。
材料もかなり良質ものが使われており、国内生産のエレキギターのレベルでも最高クラスと云えます。
偉い事になってます。SWだらけです。
コイツはひとつボリュームが折れていますので、いずれ修理しましょう。
表記は全てプレイヤーに向けて記載されています。
ギター部、シンセ部にわかれており、ギターに関してはイコライザーが3パターン選択できるようになっており、フロント・MIX・リアのピックアップを切り替えるイメージを模して作られている様です。
もちろんギター用のピックアップは一つしかないのですが・・・
リア側シンセ用のピックアップで、フロント寄りのモノがギター用のピックアップになります。
左上部にはギター音とシンセ音の切替SWを中心に配置されています。
横から見ると、レスポールです。
ボディのマホガニーは貼り合わせてあります。
コレは材料費を抑える為ではなく、トップ側とバック側の基盤等の収納スペースを加工する為に必要だったのだと思います。
バック側から見ると、カバーのサイズが半端じゃない程でかいです。
良い材料ですね。
ヘッドデザイン。
シリアルNOと、ペグにもGRのロゴが入っています。
JEFFBECKも使ってました。
コレはスタンリークラークと一緒にツアーをしていた頃ですね。
この頃はさすがにプロの使う楽器は違うと思わざるを得ない時期でしたね。もちろんスタンリーはアレンビックを使ってました。
塗装は当時バイオリン仕上げと云われていた仕上げをやや抑え目にしたモノの様で、高級感を出す事に専念していたようです。
今もかなり美しく、かなり硬く、良いメイプルのトップ材が使用されています。
トラ目等が全く出ていない本物のハードメイプルですね。
トラ目が出るのはソフトメイプルです。
トップでは良いでしょうが、ネックにソフトメイプルを使うのは少々頂けないですね。
まあ、0,9のゲージしか張らないのであればネックが曲がる事もないとは思いますが・・・
楽器は家具ではありませんので、見栄えで決まる家具用の材料価格の指標で楽器の材料の価格を理解している気になるのは如何なものかと思わざるを得ません。
元々楽器用の材料と云う市場は大きいものではないので、それを調べることはできませんし、メーカー及び工場が切り出した木を買ってシーズニング等を行い楽器用の木材として育てるというケースが多いので、市場価格はあてにならないという事です。
フェンダーやギブソンはいくつかの山を契約で押さえており、その山で切り出された木材をそのまま納入するシステムも持っています。
GR500とGS500、これで初めて音が出ます。
しかし、音作り等を行うユニットはまた別にあります。