2013年12月15日
YAMAHA SA-2000
第18弾は YAMAHA SA-2000 です。
このギターは初めて購入したエレキギターです。
高2で御茶ノ水の石橋楽器だったと思います。
初めてだったので、ギターの音色や特性が良く判っておらずに、甘く伸びのある音を持っているギターを選ぶつもりで探した記憶があります。
そのほかにはオベーションのグレンキャンベルモデルとかも欲しがってた様な気がしますが、目的が絞れて無かったんですね。
音のイメージは「さだまさし」のファーストアルバムの「帰去来」に収録されている「夕凪」のギターソロの様なサウンドが欲しかったんですね。
このソロは松原正樹さんが演奏していました。
これを購入した頃はアンプにまで気が回っていなかったので、ギターらしさをなかなか理解できていなかったような気がします。
まだまだ、セミアコとは何かと言う事が判っていたとは思えない時期に、それ故に良い材料をふんだんに使って完成した楽器です。
せっかくの木を活かすのであれば、ブリッジやテールピースの質量が大きすぎて、セミアコらしさをスポイルしてしまう傾向にはありますが、当時はサスティンのある楽器に対する要望も強かった為にSG含め共通部品として質量の大きい部品が使われたのでしょう。
ネックは太く、とにかく頑丈です。
個体差はそれほど大きくないと思いますが、フロントマイクとリアマイクのバランスや、1弦側と6弦側のバランス、更に共振点などを考えると、難易度の高いギターです。
30年以上前に買ったのに使いこなせていません。
日本では人気が無いせいか、中古品はアメリカで多くが流通している様です。
この楽器のパーツを交換して良くなったと思い込んでいる方も居るようですが、本来の良い部分を活かせて無い様な気がしますね。
自分は特に使い易いようにギターを何から何まで手を入れてしまう人間ですが、このギターには一種の尊厳があり、独特の完成度とオリジナル性を持っています。
もしも、手に入れる事が出来る方がいたら、真っ直ぐにこの楽器に向き合ってみてもらいたいものです。
この楽器の気になるところはネックの太さとポリカーボの塗装の厚さですが、塗装に関しては35年も経つと然程気にならなくなってきました。
未だにそこそこ綺麗な状態を保っているので、それなりの意味はある気はしますが、ネックがぺったりと手に張り付くのはつらいところです。
SAシリーズが出る前は、YAMAHAのセミアコはセンターブロックの無い形状でビザール臭のする半端なものでしたが、ラリーカールトンやリーリトナー等のクロスオーバーミュージック全盛の時代にギブソン335を超えるつもりで投入した、クオリティ重視の楽器を出し始めた様に思います。
ピックアップの調整ネジは3本あり、1弦側と6弦側の高さ調整プラス角度を調整できるようになっています。
弦と平行にピックアップが並ぶ様に考慮したものと思いますが自分にはその効果はわかりませんでした。
fホールのUP
構成はギブソン335と同じです。
しかし、ボリュームは操作の抵抗があるグリス入りのもので長期間安定して使えるのは良いのですが、やはり演奏中の操作に関しては、やや使いづらいかな。
ゴールドパーツはすぐにハゲハゲの状態になりましたが、それから30年以上経っても同じようなものです。
まだこの頃はセミアコのサウンドの原理的なものや、アンプの知識がいまいちだったこともあり、ソリッドの楽器との差に関して、いろいろと考えていたような気がします。
実際にYAMAHAも曖昧だったようで、このあとに生産するSAではトップにスプルースを使用する等、意味のない仕様のギターを作ってましたね。
セミアコと云えども、エレキギターはピックアップからの電気信号を音にするものなので、弦の振動だけを音にします。
アコースティカルに聴こえるのはボディの空洞の反響が弦にフィードバックしており、特にアタック部分に強く感じられる訳です。
それにテレキャスターシンライン等で判る様に、空洞さえあればいいのです。
もし重要な材質のことを考えるなら、センターブロックの材質に関して、もっと気にしたほうが良いでしょうね。
セミアコのセンターブロックは、レスポールで言うところのバック材のマホガニーと同じ様な意味合いになるという事です。
使うアンプやセッティングによって、1弦側がパワーが弱いし、リアマイクがフロントよりも痩せてしまう感じで、使いづらいと感じていましたが、アンプやそのセッティング等でなんとかできます。
しかし、ホローボディの為にウルフトーンの出る箇所がどうしてもありますので、個体特有ののサウンドは理解しておいた方が良いと思います。
トップは1枚板でブックマッチではありません。
かなりでかい板です。
サイドの厚みはこんな感じ、それ程厚くありませんが4,2Kもあります。
やたらと重く安定していますが、つらい重さです。
バックも1板枚、デカイ・・・
派手さを抑えた上で高級感を演出しているヘッドデザイン。
指板の黒檀も真っ黒でとてもいい材料が使われています。
ネック材もヘッド部分まで含めて1本の削り出しのマホガニーです。
ギブソンの耳付きや3ピースのものと比べて、材料にかなりの力を入れているのがわかります。
コメント一覧
素朴な疑問ですが、ネック側ピックアップを通常とは逆に搭載している点は、何か狙うところがあるのでしょうか? 当方のSAはバイサウンドのない時代のモデルですので分かりませんが、バイサウンドシステム使用時のバランス取りのためでしょうか? ご参考までにお聞かせいただけると嬉しいです。
4芯のピックアップを使ってシングルとハムを切り替えるものですよね。
フロントの向きはフロントのニュアンスがイマイチだったんで、少しリア側に動かすのと同じ意味で逆向きにしましたが、当時高校生の思いつきのまま、現在に至っています。
記事の通り弾きこなせていない楽器なので、効果は未だにピンと来てはいません。
コメントありがとうございます。
SA2000Sは、SA2000が販売されてからしばらく経ってから販売された、TOPがスプルースでバイサウンドが付いたモデルだったと思いますが、自分は弾いたことはないので良くわかりませんが、この時期はギターメーカーも試行錯誤をしながら、迷いながらも前向きだった時期だと思います。
楽器は弾く人そのものですから、長く付き合っている事は大事なことですね。
大分前の記事でしたが^^;
自分がポジション貼とキャブ巻きしてるので良い評価いただくと大変うれしいです。
SA2200はみんなガチで気合い入れて作ってますのでかわいがってあげて下さい^^
失礼しました。
SA2200と云うギターができているんですね。知りませんでした。
このギターを買ってから40年近く経ちますが、今はSA2200なんですね。
トラ目のTOPは音には関係ないしブックマッチでボディを縦割りにするので、SA2000の様な1枚板的なボディでは無いのは材料が小さいと云う事ですね。
その辺りは、仕方が無いのでしょうが残念ですね。
ポジションとバインディングの仕事頑張ってください、どこかでSA2200を弾いてみます。