2013年12月14日
GRECO GOⅢ700
何はなくともゴダイゴを思い出してしまうギターですね。
見た目は小ぶりでエッジも削られているのですが、とにかく重いんです。
いやはや私の様な根性無しには弾き続ける事が困難なくらいです。
持った感じは、YAMAHAのSGに近いものがありますね、持ってみるとボリューム感が凄くあります。
ハイポジションはこちらの方がまだ弾きやすいですが、ハイポジションは分厚いって云う印象です。
全体が重いので、プレイの最中はネックが動きづらい為に安定した状態にはなりますが、さすがに重すぎですね。4K以上ありますから。
サウンドはレスポールに近いですが、レスポールやSGの様な粘りは薄いですね。
グレコ独特のあっさりした感じがあります。
この頃は、ディマジオのピックアップは高級機にと云う事で、それ以外にはオリジナルの製品を開発して使う事が多かったのですが、今となってはいつでも買えるディマジオよりも、価値のある部品を産み出す事も多かったと思います。
GOⅢ700のピックアップはともかく、GOⅡのシングルコイルは見た目は焦げ茶で割れやすいと云う、ちょっとねえというところもありますが、サウンドは少しパワーがあるのに高音域が良く伸びてかなりイイピックアップでしたからね。
GOⅢはハムとシングルのMIXサウンドが気になっていましたが、なんかチョットはっきりしないんですよね、センターのシングルはわかり易いんですけどね。
ミディアムスケールで3ピックアップは、互のピックアップの距離が近すぎなのでしょうか?
ピッキングの際もピックアップに当たり易くて、少し弾きづらいかもしれません。
音域的には、思った程太い低音域がある訳でもなく、ミドルに焦点を合わせた音作りだったのでしょうか?
見た目では、意欲を感じるのですが弾いてみると、なにか目的がぼやけた印象が残ります。
個人的にGOⅡの印象が良すぎたのかもしれません。
しかし、コピーではないオリジナルの製品にはいろいろな課題が残るものです。
この加工技術と価格のコストパフォーマンスは世界的にも記録に残るレベルであることは間違いありません。
ヘッドはシンプルです。
GOⅢにはこの700以外に1300、1500、1800と云うクラスがあり、そちらはスルーネックであったりして高級なのです。
差を付ける為でしょうが他のGOシリーズと比べても、これだけ地味なのも珍しいですね。
実際に価格差として7万、13万、15万、18万という事なので、7万でGOⅢが手に入るという事のほうがコストパフォーマンスとしては良いかもしれません。
センターにシングルコイルを挟んで、ハムバッキングピックアップをフロントとリアに配置しています。
各ボリュームとトーンが一つづつで6つボリュームが並びます。
フロント側の独立したボリュームがマスターボリュームになります。
ピックアップの切り替えは6点式のロータリーSWになっており、見栄えはなかなかのモノですが、とても使いづらいSWです。
TSヴィブラートはシンクロトレモロの様には効かないので、実際にはサーフミュージック用と思える様な使い心地なので、こうしたピックアップとの組み合わせはかなり微妙です。
ネックの仕込み角はこんな感じ
リアのピックアップは弦までの距離が在りますので、エスカッションで高さを保っています。
700は安い価格の製品なので、ネックはセットネックになっています。
ボディは前後に2ピース、左右に5ピースと云うメチャメチャ接着しまくりです。
シリアルはCが月つまり3月、80が1980年、4821は個体番号
ほぼ最後の生産時期のものです。
ネックは3ピースのメイプル
更にネックのヒールも接着されています。
裏側はフラットです。
しかし、蓋がいっぱいです。
ネックのヒールの部分は3ピースではありません。
生産工程は繁雑だったでしょうね。
各部のUP