2013年11月25日
Bill Lawrence BL‐III
第3弾は、Bill Lawrence BLIII です。
ビルローレンスはモリダイラ楽器のエレキギターのなかのひとつのブランドで、ビルローレンスと云う有名なクラフトマンの名前をブランド名にして、彼のピックアップを使用した製品を開発してました。
メインはテレキャスターのコピーモデルが多く出来も非常に良い為、ロイブキャナンが使っているところを見た事があります。
このギターは、かなり作りが良く材料も製造技術もレベルが高いですね。
ピックアップはL-250×2,L-500×1の、リアがハムバッキングです。
トレモロアームはシンクロに似ていますが、2点留めで安定した操作ができます。
サウンドにはかなり個性が有り(ピックアップの特性なのですが)L-500は特に鼻が詰まったかの様なサウンドなのですが、パワーもそれなりに在ります。
このマイクは大きな音を出してもハウリングもしずらく何となく完全なプロ仕様っぽい印象ですね。
このギターは、本当に実践的な楽器です。
BL‐IIIが販売される頃は、丁度ストラトのオールドタイプがもてはやされている時期でいろんなメーカーがなるべく。オリジナルのストラトに近付けようとしている時期だったと思います。
TOKAY、ナビゲーター、フェルナンデス、グレコ、もれなく、そういったモデルを制作していました。
しかし、Bill Lawrence は、オールドタイプのストラトの問題点を解決した上でオリジナリティを出し、実際に仕事で使う様な場合の信頼性を出来うる限り高いレベルでまとめていると思います。
ジャンボフレット、トレモロアーム、ピックアップ、ボリュームノブ、そして木材、演奏性やチューニングの狂い等も解決すべく、全てに考察がありますし、それに対する答えがあります。
良く出来ている1本です。
ピックアップはバータイプで薄いですが磁力はかなり強いです。
弦をチョーキングした時などに、ポールピースから弦が離れてボリュームが下がるような事がないと昔から云われてきましたが、バータイプ以外のポールピースでそう云った印象を持ったことはありません。
それ以外にもフレットがジャンボタイプの物が使われていて、かなり実践を意識した仕様だと思います。
ボリュームノブは金属製で黒メッキ仕上げ、滑り止めが非常に良く操作し易くなっています。
トレモロは現在良くあるタイプのナイフエッジ式ではない為、弦交換の際に外れてしまうようなことはないのですが、アームのストロークは思ったよりも狭く、シンクロと同じくらいしか可動域がありません。
ナチュラルのボディは中々美しく、結構昔はナチュラルの楽器は良い木の材料を使わなければならない為
価格もカラーリングされているモデルよりも高いメーカーが多かったです。
フェルナンデスでも1万円高かったと思います。
トレモロのブロックは薄く鉄製です。
可動域が広くなり、他の日本製の様な厚い鋳物で出来た様なちゃちな物ではありません。
細かいところまで、しっかりとした部材を選択されています。
ジョイントのプレートにはロゴとシリアルが記載されています。
シリアルNOに関してはかなり雑な扱い方だったらしく、番号で年代の確定ができるかどうかは微妙な様ですね。
一見普通のストラトのコピーに見えますが、作り手はかなり真剣に取り組んで、実戦向きの楽器にしようとしているように思えます。
ヘッドにはブランドの水シールのみ、このシリーズはシンプルです。
そして、オリジナルのヘッドのシルエットが特徴です。
指板はアールが付いており今流行りのスラブボードの様なかまぼこではありません。
つまりこれは指板の下にあるネックの表面が既にアールが取られていると云う事です。
指板の厚みは1弦から6弦まで同じ厚さと云う事です。