2013年12月
2013年12月30日
第27弾は Fender Japan ST57M です。
実際には11弾で紹介した ST-314-55 なのかもしれませんが、こちらもスパロゴで57年ストラト的な作りになっています。
ST57Mだと仕様はかなり合うのですが、時代的に違和感があります、そんなに昔から作って居たんだしょうかね。
実際にはボディサイズを確認して、ボディも若干小さくなっていればST57Mの筈です。
ST-314-55はボディサイズは小さくなっていない筈ですから。
久し振りに弾いてみると、ネックが細身で見た目は悪いけど、その割には弾き易いですね。
古い弦なので、高音域の伸びなどは判りませんが、弦を替えてブリッジとバネを調整すれば、音はともかく弾き易い感じには出来そうです。
成毛滋のアイディアから始まった、ミディアムスケールストラトは現在も生産されています。
彼の想いの一端を少しでも感じられたら、なんて考えるのもたまにはイイかもしれません。
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2013年12月28日
第26弾は KAWASE MASTER M75 です。
日本初のマーチンギターを販売を行った事と、当時最高のクオリティのギターを制作している会社である、カワセ楽器さんのギターです。
吉田拓郎がマーチンをまだ買えなかった頃に使っていた等の逸話が幾らでもある伝説のメーカーとも呼べるカワセ楽器ですが、現在も神田小川町でスキーショップに囲まれながら、同じ様に楽器を扱っています。
MASTERシリーズはカワセ楽器のアコースティックギターの製品で大量生産ではない為に年間60台程度であったらしく、このM-75の画像はネット検索では出てきません。
購入時にはネックが起き気味で弦高の問題も在ったのですが、長期間ネックを休めたところ、使える角度に収まってきました。
なんでそんな事してるのかと云うと、このギターはトラスロッドは入っているのですが、マーチンが昔使っていたSQネックと云う、四角のロッドをネックにぶち込んで絶対曲がらないと云う事を前提に設計したシステムを使っているので、ロッドを廻すとかで調整すればイイという訳では無いんですね。
現在のコンディションはかなりイイですよ。(弾き手としての判断です。)
低音はD28の様なパワーが在って、硬いアタックの強い音です。
この硬い低音と云うのは、今までで経験が無い様に思います。
ブレイシングがスキャロップ化されていないのに、時間の経過で鳴る様になってきた事でこの音質にたどり着いたのかもしれません。
スキャロップブレイシングのギターの方が多く持っているせいなのかもしれませんね。
ドレッドノートで単板、この造りで3~40年経過していますので、丁度イイ時期ですね。 楽器として完成される時期です。
やはり、かなりマーチン的なサウンドで、知らずに弾いたらD28だと思ってしまうでしょうね、それも最近のものではなくて。
こうして、紹介の為に写真を撮ったり、情報の確認の為に検索をすると、かなりの時間をそちらに取られてしまうのですが、自分の楽器を再度見つめ直す事が出来、再発見がたくさんあります。
楽器を幾つかお持ちの皆さんにも自慢の楽器の紹介をしてもらえたら、嬉しいですね。
最近思うのですが、木材などの善し悪しは過去に名器に使用されたという事もありますが、実際にはその時代に手に入れ易くて、性能が良いモノが選定されている訳で、ハカランダやホンジュラスマホガニーやアディロンダックスプルースがベストだと考えるのは短絡的な発想でしかないと思います。
昔はデータも少なくアフリカンマホガニーを見つけたとしても、ホンジュラスマホガニーを購入するよりも高価になった可能性もありますし、性能も上の材料も在るのかもしれません。
だからと云って、最近見付けられたの材料が全て良いと云っている訳では在りません。
楽器が完成するのは、制作後30年は掛かりますから本質的な判断は未来の人に任せるしかありませんが。
何を基準に楽器を評価しているのか、そこが問題です。
それは、自分の耳で聴く以外はありません。
そして、自分の腕が上がる事によって耳は鍛えられ、合坂のギターとの差も判らなかったのに、腕を上げることで、合板ギターから三味線臭いペラペラしたアタック音を感じる事ができる様になると思います。
しかし、問題なのはこう云った楽器の場合、店で弾いてもさっぱり判らない事が多いです。 実際には自宅で他のギターと比べてみたりしないと判らない事だらけです。
思い込みや自己満足も結構ですが、楽器の作り手の気持ちを考えると、判らない奴に弾いて欲しくないじゃないですか。
巧くなくても、楽器に対して真摯に向き合って、嘘の無い音を弾くと云う事が大事なのかと思います。
特にアコギは嘘が無いモノが多いですからね。
エレキに関しては滅茶苦茶な情報が当り前の様に正論ぶって大手を振ってまかり通っているので、酷い事だらけですが(アコギもそんなに変わらないか?) 実際に弾いて判るのはアコギです。
エレキはアンプが5割以上の比率で音の主導権を持っていますし、ギター本体では弦が5割以上の主導権を持ってます。
そんな物を知らないアンプで5分弾いたからって、本質的な事が判る人はそれ程居るとは思えませんね。
まあ、エレキの話は別の時に・・・・
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2013年12月27日
第25弾は GRECO GOⅡ750 (2) です。
GOⅡ700は2本目ですね。
一応部品取り用のつもりで手に入れました。
メイプルの指板は弾けない、と云うか、指板に塗装がされていると指先がペタっと張り付いてビブラートとか掛けられないので・・・特に古いフレットの低いギターはその傾向が顕著に現れますので、苦手です。
メイプル指板がOKな人は汗かかないんですかね?
1本目との違いは、木材の材料が違い、明るい色の木の配色になっていますね。 それと何故か指板のポジションマークがアバロンになって、チョイ高級感を醸し出しています。
ギター好きの人間達はUSA製のギターに憧れて、是が非でもフェンダーかギブソンと云う事もありましたが、こう云った機種を見てみると、もしギブソンがGOⅡを作ったら販売価格は幾らになってしまうのかと妄想する事があります。
どう考えても50万を下る事は無いと思いますし、こう云ったギターは各国に在りますが、これ程までのクオリティと価格のコストパフォーマンスは日本がどの国にも優っています。
海外では、そう云った部分に着目出来る人間が居るようで、日本の古いギターをどんどん購入してコレクションしてくれている人達がいて、いろんな調査もしています。
日本でもそういったブームも起きていますが、それも逆輸入から始まった事で、淋しい限りです。
浮世絵の例を述べるまでもなく、自国の文化や自国の人間が造り上げてきたものに関して、キチンと向き合う事が出来ない民族なのでしょうかね?
誰かの意見に左右されて、自分の意見の様に思い込める異常な人が増えてきた様に思います。
ネットのせいで、目立ちやすくなっただけなのでしょうけど、腕を磨いて先人の残した文化に触れてみて欲しいものです。
楽器なんだから音が良くて弾き易ければ、それが最高じゃないですか。
この国にはそんなものがゴロゴロ転がっているんです。
先入観を捨てて、自分の目と耳と心でギターに向き合ってみて欲しいのです。
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2013年12月26日
第24弾は G&L S-500 Tribute です。
レオフェンダー最後の会社のギターと云う事で、正当なストラトの進化系はどう云う方向性だったのかと云う想いがよぎって手に入れてみました。
なんとなくデカイ感じは、アメスタを見た時と同じ様な印象があります。
そして少しネックが太いかなあ、指板もフラットに近いRが少ないタイプです。
G&L S-500には。USA製と日本製とインドネシア製があって、部材などに違いが在りますが、ピックアップ等はUSと同じものなので試すのには丁度いいインドネシア製の製品を手に入れました。
確かにストラトの足りない部分を補って余りある内容のギターで、ある意味これがストラトの完成形のひとつなのかもしれませんが、困った事に見た目がほとんど同じなのに、なんだかとっても弾きづらいんですね。
もとからRが強いネックやスキャロップしか弾けないのでしょうが無いんですが、取り回しもなんだか重たい様な気がするし、困ったものです。
ネックを交換しちゃおうかなあ。
まずは、トレモロのシステムを詳しく調べてみて、アップダウンのストロークが取れそうかどうかが先ですね。
音は全体的に高音が倍音も含んだキラッとした感じのサウンドでしかも、サスティンもパワーもあるので、きっと使い勝手がいいギターなんだと思います。
まあ、今のところ自分には弾ける感じが全くしないのが問題ですが・・・
確認の為に昨日弾いてみましたが、アメスタよりも音がぶっといですねえ、MIXも出せてローカットが効くのでかなりのクリーントーンも同じセッティングで可能です。でも、枯れたというか軽い感じの古めのストラト等の音とは違いますけど、ある意味実践的なギターなのではなかろうかと思いますが、何かちょっと気に入らないんですよね。
ネックは自分の手には最悪と云う事は除いてですけど、でも、アンサンブルの中に入っていろんなモノを調節出来ない様な環境の中でも、自分の音を埋もれさせずにコントロール出来るギターではあると思います。
手がデカくてフラットな指板がOKな人にはいいのかもしれないですね。
やっぱりネック交換しちゃおうかなあ、でもアームのストロークが少ないんだったなあ。
2013年12月25日
第23弾は MONTANO NO130 です。
1950年代制作と思われるギターです。
この年代の日本製のアーチトップギターはフレット音痴で高音域と低音域がずれているモノが多いのですが、このギターはそこそこ合っていて、結構使えます。
第1印象では軽いせいもあって安っぽい感じがしていたのですが、使ってみると、まともでびっくりしました。
通常9フレットに在るポジションマークが10フレットに在る理由は判りませんが・・・
だいたいこうした楽器はコードで弾くと音程がバラバラなケースが多く、メロディしか弾けそうもないものが多いのですが、なぜかちゃんとしています。
音量も大きく、高音もしっかり抜けます。
古いものですし個体による差はかなり大きいと思いますが、製造時はレベルの高いものであったと思えます。
コレを作った人に現在の音を聴いてもらいたいですね。
このギターは、結構な時代物の割にはバランスが良く安定しているのですが、強いて云えば音に関する個性が少し足りないかもしれません、強いて云えばですけどね。
しかし、日本の昔の楽器で然程有名ではなくても、ちゃんと考えられて作られた楽器が探せば在るものですね。
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2013年12月23日
第22弾は Jone Bennet BTS550N S&T CUSTOM です。
昔、秋葉原の丸善無線で同じモノを購入していたのですが、ムスタングのトレモロを取り付ける改造して他人にあげてしまいました。
JAXSON DORAGON Guitarを購入した頃、神保町の出版社の版元に製品の最終承認を貰えると仕事の大きな峠を越えるので大きな仕事でクリアするとささやかなご褒美として手に入れてました。
そんな時期に神保町も三慶商店にポツンと置いてあり、委託販売となっていました。
交渉すると、高そうな事を云ってるのですが、持ち主に電話をしてもらうと何故か¥9,000でOKとの事で即購入しました。
サウンドはあくまでもテレキャスですね。
リアマイクは本当に鋭く硬く、金属質のジャリジャリしたもので耳が痛くなる程テレキャスです。
メイプル貼りネックで、フレットはあくまで低いので自分にはとてもじゃないですが弾きづらいのですが、当時のギターはフェンダーでもどこでもフレットは低いのが当たり前でしたので、そういう物なのです。
指板をスキャロップ加工にするアイディアも、大きなフレットが無いという事も大きかったのではないでしょうか、自分の最初のストラトもフレットが低かったですからね。
フレット替えた方が強度的にも問題ありませんし治す事もできるので、当時大きなフレットがあったらスキャロップ加工にしたかどうかは判りませんね。
ちゃんとしたアンプがあると、コイツはなかなかイケます。
今のフェンダーよりもフェンダーらしい気がしますね。
しかし、フロントとリアのキャラクターが違い過ぎますので音質の設定がかなり難しい、ストラトならセンターピックアップを使える音にするセッティングを行ってから、フロント、リアも含めた調整をすれば使える音に出来るのですが、ここまでキャラクターが違うと本当に難しいです。
歪ませれば簡単ですが、それだとちょっと違いますね。
まあ、ストラトのセンターから合わせる方法は試ししてみてくださいね、実際にストラトのセンターが使えない音になっている方が非常に多く、必要ないと思っているアマチュアの方も結構居るようでMIX用ピックアップになってしまって居る様ですが、そういう方の音質はやはりイマイチとしか言い様がないですね。
センターでソロがちゃんと弾けて、ボリューム、トーンを6程度に下げた時にもまだ使える音であること、イザと言う時以外は6~8のレベルで弾けるハリのある音であること。
それが決まったら、初めて他のピックアップに切り替えてみてください。
その後は微調整ですよ、大きくイジってはいけませんよ。
ちょっと、おまけの無駄話でしたね。
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第21弾は ROLAND G-505GR GUITAR SYNTHESIZER CONTROLLER です。
今回は明確なスペックが在りますので記載しておきます。
Features and Specifications:
Body: Ash
Finish: Acrylic, sunburst, metallic red or metallic blue
Neck: Maple One Piece
Fingerboard: Maple, optional Rosewood
Frets: 21
Bridge: Adjustable
Nut: Polycarbonate
Tuning machines: Gotoh
Pickups: Three Roland PU-134S single-coil
Scale:25 1/2"
Truss Rod: Single, Adjustable
Neck Width: 1 5/8"
Body Width: 13"
Body Depth: 1 3/4"
Overall Length: 39 1/2"
Weight: 7 lbs 3 oz
このギターは以前のGS500同様ギターセンセサイザーのコントローラーです。
シンセ本体はGR700で、初の6音ポリフォニックシンセで初めて複数の音が発音出来る様になった製品です。
GR700が楽器フェアで出る事を所ジョージの土曜の朝の番組で観て、その時のストリングスでコードを弾いた音に参ってしまって、いつの間にか購入してました。
このコントローラーは通常GR700では使用しておらず、G‐707を使うのが一般的だったのですが、G-707は弾きづらく他にないか聞いたところ、Roland G808なら有るって事だったのですが、それも弾きづらいのでストラトタイプしか弾けないと云うと指板がメイプルのものしかないらしく、弱っていたら、神田商会に輸出用のコントローラーでローズウッドが在るとの事で走って取りに行ってもらいました。
クラプトンも G-505 で購入したよとか云ってましたねえ。まあ、ネックは交換しちゃったんですけどね。
本体は質屋に流してしまいましたが、反応が遅くパーカッシブに弾かないと、音が出たり出なかったりするので使い方には困難が伴いました。
エフェクト的に使うか、音に厚みを持たせる為にバックに被せるように使うのが一番使い易い方法でしたが、せっかくのギターシンセらしさを出そうとすると、イメージが違うのでかなり面倒くさい機械だったように思います。
コントローラの方はシングルコイルの音が細く、古いタイプのストラトサウンドに近いものなので、シンセの音との接点は見つからず、自然な状態で使えるものではなかったように思います。
現在はRoland GK-2Aを貼り付けただけで、何倍も扱い易く便利な状況で使う事ができますので、役割を終えた感は強いかもしれません。
GS-500の様なメカニズムとしての美しさと迫力は、G-505にはありません。
何かと中途半端な印象になってしまいますが、それもひとつの真実と云えるのかもしれません。
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